道内ローリー14%に不備
義務違反など700件判明
2017.1.30

昨年10月に札幌市中央消防署が行った一斉点検(写真は一部修正しています)
 消防庁が昨年11月(一部10月)に実施していた移動タンク貯蔵所(タンクローリー)や危険物運搬車両への立入検査で、道内では対象車両3201台の14・5%となる463台から延べ700件の基準不適合や義務違反が見つかっていたことがこのほど明らかになった。前年に比べ台数、件数ともに大きく減少したが、定期点検に係る義務違反は同じような件数で推移。中でも減少傾向にあった「漏れの点検未実施」が56件へと一気に増加した。

 この立入検査は、全国の消防機関が昨年11月1日から30日まで(一部10月)に行ったもので、例年同様、移動タンク貯蔵所については、定期点検実施の有無や完成検査証等の備え付け、消火器の設置・維持管理、貯蔵物品の正確な表示、電気設備や接地導線の維持管理など、危険物運搬車両については、見やすい位置への標識設置、転倒・落下防止措置などを重点項目として調べた。


 道内では、消防57機関が道路上や常置場所、危険物の積み卸し場所など720カ所で移動タンク貯蔵所3169台、危険物運搬車両32台を対象に実施。そのうち移動タンク貯蔵所463台から何らかの基準不適合や義務違反が見つかった。

 不適合率は、3358台のうち607台から基準不適合等が見つかった前年を3・6ポイント下回る14・5%で、2年連続の大幅減少となった。

 これら463台から見つかった不適合等は、延べで前年を243件下回る700件。内訳は設備等の基準維持義務違反が461件で最も多く、以下、定期点検に係る義務違反が134件、貯蔵や取扱いの基準不適合が59件、危険物取扱者の保安講習義務違反が40件、移送の基準不適合が6件となっている。

 定期点検に係る義務違反は、全体の件数が大幅に減少している中で前年の140件に迫る数。この中で「漏れの点検未実施」が前年の1・5倍を超す56件もあった。

 また、設備等の基準維持義務違反には、消火器の未設置や不足など107件、電気設備や接地導線の不良等77件、タンク本体の塗料剥離・発錆45件、配管や弁等の機能不良20件などがあり、貯蔵や取扱いの不備による流出も10件あった。


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