札幌のフルSSでは154円看板が大勢
道内各市場のガソリン市況は、需給のタイト化などを背景とした収益環境の好転から、札幌を中心とした道央圏などで比較的安定した状況が続いているが、一方で「地域内他店より7円安」を標榜する安値量販店が攻勢をかける函館や旭川などでは、仕切り上昇分の転嫁も思うに任せないまま苦悩を深めるなど、2極化の様相を鮮明にしてきている。
札幌や江別、千歳、小樽、岩見沢、苫小牧などの道央圏では、ゴールデンウィーク前に崩れた価格の値戻しや仕切り上昇分の転嫁で5月中に3度の市況是正が進展。レギュラーガソリン看板価格はフル154円、セルフ151円大勢にまで持ち上がった。
以降、一部に1、2円程度の小幅下落は見られたものの、昨年後半から顕著になっている需給のタイト化、事後調整の廃止などを背景に大きな値崩れはなく、7月に入っても比較的安定した市況を形成。口銭も引き続き2桁を維持している。
こうした状況は帯広や北見、名寄、稚内、室蘭などでも同様。ある販売業者は「2円ほどの取りこぼしがある」と渋面をつくって見せるが、表情は決して暗くない。
一方で、函館や旭川は複雑。と言うのも「地域内他店より7円安」を標榜し、130円台中盤の看板を掲げる安値量販店の攻勢に四苦八苦、仕切り上昇分の転嫁すら思うに任せないからだ。ある販売業者は「無視しようと思うが、どうしても引きずられてしまう」と苦渋をにじませる。
問題を共有する釧路では今月に入り、そうした動きがやや鎮静化しているようで「攻勢をかける地域を決め、そこで重点的にやっているのではないか」という、そうした声も聞かれる。
「2極化」の様相を鮮明にする道内市場。今こそ適正な収益確保の好機なのだが。
北海道のガソリン価格予想
6月16日(月)から6月22日(日)まで
価格上昇
週末、週初めに値上げ
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06月10日付ヘッドライン
■実勢反映、値下げ相次ぐ ガソリンは最大13円 道内35市燃料油納入価格 |
■大幅な値下げも顕著に 業者間に危機感 定額補助で道内各市場 |
■経年劣化対策を確実に LPガス事故防止へ道が保安方針 |
■好調車検、さらなる増販目指す 出光リテールセルフ北19条 |
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