今冬灯油商戦も中盤を過ぎた今、一部地域ながら大雪に見舞われ、また、全道的に厳しい寒さが続いているにもかかわらず「意外に伸びない」需要に販売業者の多くが戸惑いを見せている。昨年同期を10円以上も上回る価格の高騰を受け、エンドユーザーの「節約」意識が再燃している、との見方もあるが、せっかくの収益改善が無になりかねない状況だ。
札幌圏のある販売業者は「コープさっぽろが1月30日に3円値上げ、といった情報が入った1月下旬には駆け込み需要があったものの、それを除けば厳しい寒さが続いているにもかかわらず例年並み。まだ集計をしていないが、2月に入ってからは例年割れとなっていることも十分に考えられる。追い風だと思っていた需要が『そよ風』にまで弱くなってきた」と表情を曇らせる。
札幌やその周辺の降雪量は例年より少なく、それに伴ってロードヒーティング需要が例年に比べ減少していることもあるが、この業者は、価格の高騰による節約意識の再燃も要因だと見る。
灯油の今冬生まれ値は70円台中盤だったが、以降、プライスリーダーのコープさっぽろが10月23日、11月21日、12月5日にそれぞれ4円、さらに1月30日にも3円値上げし、配達価格は全道平均で90円台に乗った。家庭用ホームタンク満タンで7000円を超す負担増となり、100円超えがしばらく続いた平成25年を彷彿とさせるようだ。
こうした状況は、大雪に見舞われる留萌や旭川など道北でも同様。大雪が逆に「断熱効果となって需要の押し下げ要因となっている」といった皮肉な現象も出ている。
今冬は、比較的スムーズに進んだコスト転嫁で収益は大幅に改善していると言われるが、価格の高騰で「増収」にはなっても、数量の減少で「減益」となることが懸念される状況だ。
北海道のガソリン価格予想
9月15日(月)から9月21日(日)まで
価格上昇
値戻し
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