同一市町村内にSSが3カ所以下という「SS過疎地」が、災害対策上の観点からも問題となる中で、自治体が設置し民間が運営する「官設民営」SSが9月の伊達市大滝区に続いて20日、占冠村トマム地区にもオープンした。週3日、1日3時間の営業となるが、占冠村の主要施策でもある定住促進に向けた生活インフラとしての期待も大きい。
同一市町村内にSSが3カ所以下という「SS過疎地」は、今年3月末現在、全国で302市町村、そのうち本道には62町村あり、さらに最寄りのSSまで15km以上ある住民が居住している市町村数はそれを上回っているのが実情だ。
占冠村でも3カ所しかなかったSSのうち、トマム地区唯一のSSが平成25年4月に閉鎖。それ以降、最短でも30kmほど離れた市街地か隣町まで行かなければ給油できなくなるとともに、雪害や台風被害で地域が孤立することもたび重なり、住民アンケート調査でSSがないことを不安だとする回答が約8割を占めたことから、村主導のSS再開を決めた。
昨年3月にSS施設を取得し、計量機も入れ換えて早々の開所を目指したが、当初計画していたNPO法人による指定管理が難しくなり、非営利の一般社団法人「トマムスタンド」の設立を待つこととなった。
この日の開所式では田中正治村長やトマムスタンドの伊藤修理事長、また、来賓として村議会の相川繁治議長、出光興産第3販売支店の吉村省吾氏があいさつし、中で田中村長は「トマム地区に多くの人が住んでもらうための、生活インフラ整備の第一歩がトマムSSだ」として村の全面的な支援を約束。伊藤理事長も「慣れない業種で不安もあるが、地域発展のため頑張りたい」と抱負を述べ、そのあとあいさつした4氏がテープカットを行って待望のオープンを祝った。
トマムSSは、祝祭日を除く月・水・金曜日の午後零時から午後3時まで営業。ガソリンのほか軽油、灯油を扱うが、灯油の配達はしない。
トマムSSの概要は次のとおり。
▼敷地面積185・25㎡▼建物面積24・3㎡▼キャノピー面積21㎡▼計量機=タツノ製ダブル型自動車燃料2基、灯油1基▼計量機シングル換算=ハイオク1本、レギュラー2本、軽油1本、灯油2本▼地下タンク=10kl2本▼洗車機=スプレー式▼POS=NECプラットフォームズ。
田中村長(右から2人目)らがテープに鋏を入れた
北海道のガソリン価格予想
4月28日(月)から5月4日(日)まで
価格下降
値戻し後の下げ基調
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04月30日付ヘッドライン
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