間近に迫った灯油商戦
懸念されるガスの攻勢
2016.9.20

定期点検項目すべてを確認した初日の一斉点検
 猛暑にあえいだ8月から一転、地域によっては最低気温が10℃を割り込むなど、暖房が恋しくなる季節に入って灯油商戦突入がすぐそこまで迫ってきた。小幅な上げ下げはあるものの比較的安定した原油価格を背景に、昨シーズンより10円以上安い60円台前半での商戦入りとなりそうだが、来年4月からの都市ガス小売り自由化を控え、ガスの攻勢による需要の減退が例年にも増して心配されるところ。質量ともに「売り負け」しない態勢の構築が急がれる。

 例年、需要減退の大きな要因になっている灯油価格は、上げ下げはあるものの比較的安定している原油価格を背景に、昨シーズンより10円以上安い60円台前半での商戦入りとなりそう。そうしたことから数量・金額指定注文による配送の煩雑化や代金未回収などといった一昨年までのような問題発生もなく、追い風に乗った「商い」ができそうだが、来年4月からの都市ガス小売り自由化を控え、LPガスも含めたガスの攻勢による需要の減退が例年にも増して懸念されている。

 道経産局のまとめによると、灯油の年間販売量は平成24年度から4年連続で300万klを割り込んでおり、昨今の燃料転換の進展も考えれば、今シーズンもそう多くは望めない状況だ。

 ガソリンなど自燃油の低マージン常態化で煮え湯を飲まされている道内販売業界にとって、灯油が「命綱」である構図は従前と同様。価格の下落から減収となるのは避けられないが、適正マージンを確保し、さらに販売量の上積みを図って「増益」を目指したいもの。

 第1回定期配送がスタートする10月まで残り2週間ほど。遺漏のない諸準備は無論だが、それに加え、質量ともに「売り負け」しない態勢の構築が急がれる。


北海道のガソリン価格予想
7月28日(月)から8月3日(日)まで
価格上昇
上昇のあと、徐々に下げ方向で

08月05日付掲載予定

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