
今や企業倒産の一因にもなりつつある人手不足。とりわけ非製造業や中小企業で深刻の度を増しつつあるが、ここにきて「人材の育成」がままならないという新たな問題が浮かび上がってきた。石油業界でも、様々な補助を活用した研修会などの開催を計画しながら、人手不足で参加者が集まらず断念するといったケースが出始めている。
「油外を柱に増収の道を探っているが、人手不足で思い切った手立てを講じられない。アルバイトでいい、あと1人いればと思う」と話すのは道北圏のSS所長だ。ハローワークや情報誌などを通じ募集をかけても応募は皆無。現有スタッフにかかる負担ばかりが増える中で、閉塞感も出てきているという。
人手不足の打開に向けては、ミスマッチの解消や潜在労働力の掘り起こしなどが重要だとされるものの特効薬はなく、都市部、郡部を問わず営業時間の短縮や一部サービスの停止などで乗り切っているのが実情だ。
こうした状況を背景として今、新たな問題が浮上してきた。次代を担っていく若手スタッフの資質向上、つまりは「人材育成」の道が閉ざされつつあるというもの。
ある程度のスタッフ数があれば確保できた社内研修の時間や、仕事を覚えるための近道と言われる先輩と後輩との交流が激減する一方で、様々な補助を活用した研修会や講習会の開催を計画しながら、参加者が集まらずに断念するといったケースが主催者を問わず出始めてもいる。
あるSS経営者は「スタッフを研修会などに参加させたいのはもちろんだが、受講メリットよりも現実を優先させてしまう」と苦衷を明かす。
研修会開催時刻を夕方にずらして参加者の確保を図る動きもあるが、業界環境が大きく変わる中で「新たな情報」の収集は不可欠。資質向上の道は閉ざせない。
北海道のガソリン価格予想
9月15日(月)から9月21日(日)まで
価格上昇
値戻し
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